クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
『じゃ、うまくいってもいかなくてもイギリス土産忘れないでね』

「明日イタリアに寄港するから、若菜のお土産も買っておくよ。なにがいい?」

『なんか高くてすごそうなの。ヴェネツィアンガラスとか?』

「高くてすごいかはわからないけど、探してみる」

『やったー。持つべきものは契約結婚する友達だね』

「現金だなぁ」

 若菜に相談できたおかげで、水平線がきらきらして見える。

 心の持ちようで景色がこんなに変わるなんて知らなかった。

「帰国したらまた会おうね。お土産も渡したいし」

『オッケー。その時にはいい話を聞かせてね』

「うん。ごめんね、そっちは夜なのに長々話しちゃって」

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