クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
「やまぶ──氷室です」
旧姓を名乗りそうになり、すぐに今の姓を答える。
透哉さんと同じ苗字だと思うと、この場に彼はいないのに胸が疼いた。
「助かります、氷室さん。確かさっきは向こうのほうで飲み物を買って……」
「だったら向こうにいる人にも聞いてみましょう。手分けして声をかければ、すぐだと思います」
そう答え、安藤さんと一緒にカードケースを探し始める。
でも、彼が訪れたという場所をすべて回っても落とし物は見つからなかった。
夜(ニュクス)エリアのバーは、雰囲気を演出するためかほんのり薄暗い。
旧姓を名乗りそうになり、すぐに今の姓を答える。
透哉さんと同じ苗字だと思うと、この場に彼はいないのに胸が疼いた。
「助かります、氷室さん。確かさっきは向こうのほうで飲み物を買って……」
「だったら向こうにいる人にも聞いてみましょう。手分けして声をかければ、すぐだと思います」
そう答え、安藤さんと一緒にカードケースを探し始める。
でも、彼が訪れたという場所をすべて回っても落とし物は見つからなかった。
夜(ニュクス)エリアのバーは、雰囲気を演出するためかほんのり薄暗い。