クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
こんな状態で本音をぶつけてしまったら、いろいろと申し訳ない事になるだろう。
もういっそ、席を立ってしまおうか。
だけど身体にうまく力が入らなくてそれも叶わない。
明らかに異常な状況が恐ろしくなり、スマホで透哉さんに連絡しようとする。でもポーチから取り出そうとしたスマホは、私の手を滑って床に転がり落ちた。
「大丈夫ですか? 氷室さん? 氷室さん──」
安藤さんに呼ばれているのはわかるけれど、声がとても遠い。
私はどうしてしまったんだろう? 飲んだのはノンアルコールドリンクなのに、これでは普通のカクテルを飲んだのと変わらない──。
◇ ◇ ◇
もういっそ、席を立ってしまおうか。
だけど身体にうまく力が入らなくてそれも叶わない。
明らかに異常な状況が恐ろしくなり、スマホで透哉さんに連絡しようとする。でもポーチから取り出そうとしたスマホは、私の手を滑って床に転がり落ちた。
「大丈夫ですか? 氷室さん? 氷室さん──」
安藤さんに呼ばれているのはわかるけれど、声がとても遠い。
私はどうしてしまったんだろう? 飲んだのはノンアルコールドリンクなのに、これでは普通のカクテルを飲んだのと変わらない──。
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