クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 気にはなるも、考えてもどうしようもない事だと判断し、私もイタリアへ降り立つための準備を始めた。



 ナポリ島に降り立った私は、テレビや雑誌で見たのと同じ景色に感激していた。

 からっと晴れた空の抜けるような青い色も、異国を感じさせる素晴らしい景色にアクセントを加えている。

「三日しかいられないなんてもったいないな。一週間くらいゆっくりあちこち見てみたい」

 さっそくアマルフィへ向かい、絶景をしみじみと味わいながら言う。

「イタリアにひと月滞在するほうがよかったか?」

 真面目な顔で尋ねられ、少し考えてから首を左右に振った。

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