クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 急いで戻ってみるも、その先も知らない景色が広がっている。どこも似たような店構えで、透哉さんと別れた場所との違いがいまいちわからない。

 すぐにスマホを取り出して透哉さんに電話をかけるも、気付いていないようでなかなか出てくれなかった。

 じっとしていたほうがいいのか、探し回るべきなのか、こういう時の正解がわからず立ち尽くす。

周囲は言葉も通じない人ばかりで、助けを求める事もできそうにない。

 いっそクリスタルメロディア号まで戻ってしまえば確実に会えるだろうが、私は今、自分がどこにいるのかもわかっていなかった。

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