クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
「いや、君に合わせようと思っていた。行きたい場所があるなら、そこで構わない」

「よかった。変な場所に連れて行くつもりはないから、安心してね」

 彼は不思議そうな顔をしてからうなずいた。

 今日まで透哉さんとは、セレブらしい時間の使い方をしたと思っている。だから今度は、私らしいひと時を過ごせたらと考えたのだ。

 私は少しずつ彼を知り始めているけれど、透哉さんはそうではないかもしれないという気がして。

 まずは本場のピザを食べよう。手が汚れるのも気にせずに。おしゃれなリストランテもいいけれど、賑やかなトラットリアで食べるのもきっと楽しい。

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