クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 彼はこれを私に渡す時、ちゃんと用途を説明してくれた。

『このブレスレットにはGPSが付いている。ここのボタンを押すと、俺のもとに君の位置情報が届くようになっているんだ。ボタンを押すまではただのブレスレットでしかないから、プライバシーを侵害する事にはならない』

『どうしてこんなものを用意したの? 今日、迷子になったから? でも簡単に作れるものじゃないよね……?』

『結婚すると決まってから用意していたんだが、いつ渡すべきか悩んでいてな。……俺の立場は知っているだろう。万が一の事を考えて、君の安全がわかるようにしておきたい』

『なるほど。氷室グループの御曹司も大変だね』

< 160 / 250 >

この作品をシェア

pagetop