クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 なぜなら彼は、私がなにげなく言った事も細かく覚えてくれているからだ。

 ほかにも先ほど彼が指摘したように散歩好きだとか、猫舌なせいで熱いものが苦手だとか、話していない事までひそかにインプットしているらしい。ちょっと恥ずかしさはあるものの、透哉さんが私について詳しくなるのはとてもうれしかった。

 他愛ない会話を楽しみながら市街地に出ると、かなり観光客が目につく。

 迷路のような街を歩くのは楽しいけれど、お土産を求めていくつも店を見ているうちに、だんだんくたびれてしまった。

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