クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 堅実に貯金してきたといっても、予定にない早期退職はやはり響く。

 母からはなにも心配しなくていいと繰り返し言われているけれど、何度も言うのは逆に不安があるからだろうとなんとなく察していた。

 そういった事情から、私は両親への仕送りを増やそうと決意した。

 うちは一人っ子だから、両親が頼るとしたら私しかいない。私だって大事に育ててくれた二人のために、できる限りの恩返しをしたかった。

 とはいっても、余裕のある生活とは言いがたい今の状況で、仕送りの負担が増えると今度は私が生活できなくなる。

< 20 / 250 >

この作品をシェア

pagetop