クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
「だが、オーナーの存在はイレギュラーだった。その女を誘拐するのもだ! きっと計画が狂って来られなくなったんだよ。くそっ、捕まりたくない……! こんな事なら、お前の誘いになんか乗らなきゃよかった!」

「俺のせいにするつもりか? お前だってずっと乗り気で、船の情報を流し続けただろうが。例え捕まったとしても、自分だけ逃れられると思うなよ」

 なんとなく話を聞いているうちに、彼らがなぜ言い争っているのかがわかり始める。

 本来ならば、この島に彼らのほかの仲間が待っているはずだった。だけどどういった理由か誰もおらず、不安になったバーテンダーが安藤に詰め寄っているらしい。

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