クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 眉目秀麗な人だなあと思うだけで、自分から近づこうとするほど興味を惹かれていなかったから、話した事を忘れてしまったのかもしれない。

「話せば長くなる。君さえ構わないなら、一年以上かけて俺の気持ちを伝えていきたいんだが、どうだろうか」

 どうしてわざわざ一年なんて期間を口にするのだろう?

 と考えてから、私たちの結婚が契約結婚だったのを思い出した。

「長くなりそうなら、五十年くらいかけて聞かせてほしいかもしれないな。私もそのぐらい話したい事がありそう」

 遠回しな『契約の延長』に茶目っ気を交えながら答え、私も透哉さんの手を握り返した。

< 224 / 250 >

この作品をシェア

pagetop