クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
「七海がお土産にくれたイタリアのオリーブオイル、もうなくなっちゃったの。お父さんがうまいうまいってパンにいっぱい付けちゃうから」

「自分だって『あひじょ』とかいう食べ物を作ってたくせに。七海、お父さんだけで食べたわけじゃないからな。お母さんも遠慮してなかったぞ」

 アヒージョね、と二人に笑って返す。

「またいつかイタリアへ行く事があったら買うよ。ギリシャの石鹸はどうだった?」

「すっごいよかったー。お肌すべすべよ。お母さん、十七歳って言ってもわからないと思う」

「よくて二十前半だろうなぁ」

「お父さん? なにか言った?」

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