クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 友人たちにも『仲いいね』と言われ続けたこの生活を、今後も変えられない。

 そうなると必然的に恋愛なんてしている時間はないから、結婚が遠のいてしまう。

 そんな私が結婚すると聞いたら、たとえ一年だけでも両親を安心させられるんじゃないだろうかと思った。

 その相手が氷室社長なら、何の問題もない。契約結婚の名にふさわしく、完璧に利害が一致している。

 ひとつ気になるのは、彼にとってもっと都合のいい相手がいるのではないかという点だけど、本人が私でいいと言うならもう構わないだろう。

「氷室社長が私で問題なければ、一年間よろしくお願いいたします」

「こちらこそ、よろしく頼む」

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