激情を秘めたエリート外交官は、最愛妻を啼かせたい~契約結婚なのに溺愛で満たされました~
 ばれなかった。

 目をつむったままほっと息を吐き出すと、額に温かいものが触れた。

 キスをされたんだと気づき、驚きで息をのむ。

 亮一さんは私の髪を優しくなで、無言のまま寝室を出ていった。



 残された私はシーツの中にもぐり、「どうして……」とつぶやく。

 彼が好きなのは怜奈さんなのに。
 私を抱いたことを後悔しているのに。
 どうして額にキスなんてするの……?


 彼への恋愛感情が大きくなりすぎて、どうしていいのかわからなかった。

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