夜のオトシモノ





「 高値で売れる金を生む女だなって 」

『 ...はぁ? 』

「 女子高生 綺麗な顔立ち 売れるよ小夜ちゃん。 」



踏ん張る私の腕をグイグイと引っ張り
どんどん真っ暗な方へと歩いていく男に
引き摺られるように前へと進む



「 てめぇもお前も学習しねぇな。 」



カツンカツン と 聞こえる足音に1度聞いた事のある声
掴まれてた腕はいつの間にか離れていて
安堵感でしゃがみこむ私の前に見覚えのある後ろ姿



「 今回も命拾い出来るよう神にでも祈ってみれば? 」

「 光井...!俺は彼女に落し物を届けようとしただけで 」

「 さっきからお前らの話屋上で聞いてんだよ
高値で売れるだなんだいってたじゃねぇか 」




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