極甘恋愛短編集
私はただの幼馴染なんだから。


そう思うとまた胸がチクリと傷んだ。


さっきから胸が痛むのはどうしてだろう?


理由がわからなくて首をかしげ、制服の上から自分の胸を押さえる。


「バカだね美奈子。自分の気持にも気が付かないなんて」


「え? どういう意味?」


キョトンとしている私に背中を向けて、若葉はひとりで帰っていってしまったのだった。
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