極甘恋愛短編集
いつも遅刻ギリギリで登校してきている私には今まで無縁のものだった。
窓の前に立って大きく息を吸い込むと肺がキレイに洗浄されるような気がする。
心地よい深呼吸を繰り返していると廊下から女子生徒たちの声が聞こえていた。
誰か登校してきたようだけれど、同じクラスの子じゃないみたいだ。
聞き慣れない声を聞くともなしに聞いていると、「聖也くんに」という言葉が出てきてハッと息を飲んだ。
思わず耳を済ませて聞き耳を立てる。
「告白したけどダメだった」
その声は明るいけれど震えている。
「そっか。でもよく頑張ったよ!」
「だよね、聖也くんって人気あるし、声かけるだけでも緊張するし!」
「うん。頑張った。私頑張ったよ」
元気だった声は次第に震えが大きくなり、最後には泣き声になっていた。
窓の前に立って大きく息を吸い込むと肺がキレイに洗浄されるような気がする。
心地よい深呼吸を繰り返していると廊下から女子生徒たちの声が聞こえていた。
誰か登校してきたようだけれど、同じクラスの子じゃないみたいだ。
聞き慣れない声を聞くともなしに聞いていると、「聖也くんに」という言葉が出てきてハッと息を飲んだ。
思わず耳を済ませて聞き耳を立てる。
「告白したけどダメだった」
その声は明るいけれど震えている。
「そっか。でもよく頑張ったよ!」
「だよね、聖也くんって人気あるし、声かけるだけでも緊張するし!」
「うん。頑張った。私頑張ったよ」
元気だった声は次第に震えが大きくなり、最後には泣き声になっていた。