極甘恋愛短編集
「デートとかじゃないし!」
確かにデートではない。
一緒に出かけるわけでもないし、手をつないで歩くわけでもないし。
と、思ってから昨日気がつけば徹と手をつないで歩いていたことを思い出した。
徹はスルッと人の中に入ってきて、心の中を占領してしまうような子だ。
「だけど顔が赤いよ? 当たらずとも遠からずって感じ?」
聞かれてまた言葉につまってしまう。
これでは肯定しているようなもので、由紀子は嬉しそうに微笑んだ。
「そっかそっか。ついに明日香も恋の病かぁ」
「恋の病!?」
驚いて聞き返すと由紀子は当然といった様子で頷く。
「みんなはもうとっくに経験済みだよ? 早い子は小学校くらいには経験してるんじゃない?」
そう言われて頭がクラクラしてきた。
こんな、眠れなくなるような気持ちを小学校時代から経験しているなんて、私には信じられないことだった。
「まぁ、たくさん食べて頑張りなよ。恋をすると食欲が落ちたりもするけど、体力使うからねぇ」
由紀子はわかったようなことを言って、ケラケラと笑い声を上げたのだった。
確かにデートではない。
一緒に出かけるわけでもないし、手をつないで歩くわけでもないし。
と、思ってから昨日気がつけば徹と手をつないで歩いていたことを思い出した。
徹はスルッと人の中に入ってきて、心の中を占領してしまうような子だ。
「だけど顔が赤いよ? 当たらずとも遠からずって感じ?」
聞かれてまた言葉につまってしまう。
これでは肯定しているようなもので、由紀子は嬉しそうに微笑んだ。
「そっかそっか。ついに明日香も恋の病かぁ」
「恋の病!?」
驚いて聞き返すと由紀子は当然といった様子で頷く。
「みんなはもうとっくに経験済みだよ? 早い子は小学校くらいには経験してるんじゃない?」
そう言われて頭がクラクラしてきた。
こんな、眠れなくなるような気持ちを小学校時代から経験しているなんて、私には信じられないことだった。
「まぁ、たくさん食べて頑張りなよ。恋をすると食欲が落ちたりもするけど、体力使うからねぇ」
由紀子はわかったようなことを言って、ケラケラと笑い声を上げたのだった。