極甘恋愛短編集
☆☆☆

「どうしてさっちゃんの家に行かないの?」


翌日の日曜日も学校は休みで、私はやっぱり昨日と同じようにリビングでゴロゴロしていた。


ひとり部屋にいれば嫌な想像ばかりが膨らんでいるから、思っ白くもないテレビをずーっと見ている。


そんな私にしびれを切らして母親が聞いてきた。


「だって、今日は日曜日だよ。きっとさっちゃんの子供だって遊びに出てるよ」


「それなら連絡してみたらどう? 連絡先くらい交換したんでしょう?」


聞かれて返事に詰まってしまった。


徹の連絡先はまだ聞いていなかった。


なにかあっても私の家の番号がわかるみたいだったし、つい聞きそびれてしまっているのだ。


無言になったことで察したのか母親は呆れたため息を吐き出した。


「あんたね。そんなので本当に役に立ってるの?」


「立ってるよ。カレーとか、オムライスとか一緒に食べたし」
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