極甘恋愛短編集
「き、昨日は学校が休みだったから」


「学校が休みの日は来ないの? それなら先に言っておいてほしかった」


徹は両頬を膨らませている。


「ご、ごめん。でもほら、休みの日は徹だって遊びに行ったりとかするでしょう?」


「それなら先に明日香ちゃんに伝えてるよ」


そっか、そうだよね。


そんな単純なことだったのに、私はつい思い込んでしまった。


休日は彼女が来るんじゃないかって……。


私はリビングの中をぐるりと見回してみた。


キレイだけれど、さすがに汚れてきていて誰もここに来ていないことが伺えた。


同時に嬉しい気持ちがこみ上げてくる。


「あのさ、あれは食べたの?」


「あれって?」


「ほら、この前買ってたお菓子」


聞くと徹は食器棚からお菓子の袋を取り出してきた。
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