ここは君が夢みた、ふたりだけの世界。




うぐ、やっぱり本人さんにはバレちゃってた……。


だって王様ゲームだよ?

まさか浅倉くんがあんなこと言うなんて、かわいい以外の表現方法があったらぜひとも教えてほしい。



「格好いいってほうが……俺はうれしい」


「かっ、格好いいよ…!?格好いいっ!浅倉くんより格好いい人なんて見たことないもん私…!」



それまでズキズキと残っていた痛みは一瞬にして吹き飛んだ。

私の勢いに驚いているのが浅倉くんで、手にした氷袋を落としそうになったほど。



「浅倉くんがいる世界はきれいっていうかっ、涼しくて淡くて、そんなイメージでね…!きっと浅倉くんが見てる世界もそうなんだろうなって、私はいつも思っててっ!」


「……おれがみてる、せかい、」


「遠くから眺めてるだけで十分だったのに、まさかここまで近くに座れるなんてっ!!
今でも本当に夢みたいでっ、毎日頬っぺたをつねってるの…!これ本当にっ!」



伝わってる…?
私の気持ち、ちゃんと届いてる…?


涼しげな人なのかなって思ったら、意外と温かいところばかりで。

すごくすごく不思議なひとなんだよ、浅倉くんって。



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