僕は君に毎日恋をする
自宅で、入浴中の羽衣。

自分の口唇に触れた。
「凄かったな……乃蒼とのキス/////」

あれから乃蒼は、何度もキスを求めてきた。


『━━━━ん…乃蒼…も…帰らなきゃ////』
『もう一回…』
『ンンン…』
どんどん深くなり、乃蒼の舌が入ってくる。

『お願…/////もう…/////』
ゆっくり押し返す羽衣。

『羽衣の口唇、気持ちいい…!!』


「━━━━━━━凄かった…/////」
思い出して、また顔を赤くしていた。

風呂から上がり、スマホを操作する。
乃蒼からメッセージが入っていた。

『羽衣』
『今何してるの?』
『風呂?』
『寝た?』

「お風呂入ってたよ」
と送るとすぐに既読がつき、

『声聞きたい』
とメッセージがきた。

電話をかける。
呼び出し音が鳴るか鳴らないかで、乃蒼が出た。

『羽衣!』
「うん」
『フフ…羽衣だ!』

「乃蒼、お風呂入った?」
『まだ』

「何してたの?」
『羽衣の連絡待ってた』

「ずっと?」
『うん!
だって、僕が風呂に入ってる間に寝たら嫌だし。
羽衣におやすみって言って、羽衣が寝たら入る』

「大丈夫だよ!
乃蒼がお風呂上がるまで待ってるから、入ってきていいよ」
『ううん。羽衣に寂しい思いはさせたくない!』

「いいのに…無理しないで?」
『無理なんかしてない。
僕がそうしたいだけ。
ほんとだよ!』

それから一時間程話し、通話を切った二人。
羽衣は、ベッドに入った。


乃蒼は、シャワーを浴びながら羽衣への想いに浸っていた。

会いたい。
会いたい。
離れたくない。

「声、聞かなきゃ良かったな……」

声を聞くと、会いたくなる。

「会いに行っちゃおうかな」

それもダメだ。
もう寝てる羽衣を起こすのは失礼だし、嫌われるかも?
万が一許してくれても、会うと離れたくなくなる。


風呂を上がり、ベランダで煙草を吸う。

「羽衣に“一緒に住みたい”って言ったら、退くかな?
退くよなぁー、さすがに……」

まだ、交際して一日も経っていない。
もちろん、決まりがあるわけではない。


「あーあ、ずーーーっとくっついてたいなぁー」

乃蒼の呟きが、暖かくなってきた夜の風に消えた。
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