イケメンクラスメイトの推し愛が重い
手はぎゅって握って離さないし。
梅森くんって…本当に私のこと好きなんだね。
ファンとしてなのか、恋なのかは定かではないけど。
*
駄菓子屋さんから少し歩くと、神社の鳥居が見えてくる。
それと同時に、屋台のお店のいい匂いがただよってきた。
「お腹空いてきた…」
「めっちゃいい匂いしますもんね」
「焼きそばたこやき綿菓子ベビーカステラ…
全部食べられるかなぁ」
「食べれなかったら俺も食べます」
食べれなかったら、って。
私を優先しなくてもいいのに。
「……食べれなかったら、じゃなくて、
…い、一緒に食べようよ」
私ばっかりで
梅森くんが楽しめないのは嫌。