イケメンクラスメイトの推し愛が重い

「オーディションの時から、わたしにとってあなたが一番“ライバル”だったわ。
必ず上にあがってくるって信じてたもの。
どうしてやめてしまったの？」


「………売れてるあなたには、わからないよ」




選ばれて、期待されて


期待に応えられるだけの能力があって…



オーディションは落ち、期待もされてない私には…


アイドルとしてステージに立つ度胸は、もうなかった。




「たしかにあなたたちは売れてなかったかもしれない。
その原因は、あなたに足りないものがあったから」


「え……」


「それさえあれば、わたしはあなたたちは成功できると思ってるわ。
もう一度、ステージに立つ気はない？」


「………」




私に…足りないもの？


『それさえあれば』って、手に入れられるものなの？


“才能”…とか言われたら、さすがに無理なんだけど。




「……そんな…もうステージに立つ権利もないですし、無理ですよ。
もうマネージャーとも縁は切れてしまったし…」


「あなたがその気ならわたしがチャンスをあげるわ。


はい、これ」