イケメンクラスメイトの推し愛が重い



連絡先が書かれた紙をポケットにしまったら




「あの」


「……」


「しほみさん」




梅森くんが、真っ直ぐ、力強い声で私を呼ぶ。


……さっきの話、たぶん聞いてたよね。




「もう一度、
Mi☆Miをやるつもりですか?」


「……もしそうなったら、
直くんは嬉しい?」


「……俺は…」




追いかけてたアイドルが


もう一回戻ってきたら、嬉しいよね?




「……しほみさんは、
アイドルに戻りたくないですか?」


「……え?」


「もう一度…
ステージに立つつもりはないんですか?」




……私は


もう、アイドルに戻るつもりはない。



だけど…


梅森くんは…戻ってほしいって思ってる?



私は…数少ないファンの人をまた、裏切ろうとしてる?



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