イケメンクラスメイトの推し愛が重い
「あれ?じゃあ直くんももうお祭り行っちゃったの?」
「あ…はい。すみません」
「もう一回行こ!?
あたしなんか奢るし!」
「あ……えと…」
そういえば私が勝手に買いに行くって言っちゃったから、梅森くんはお祭り満喫できてないよね。
私に遠慮して『もう一回行く』って言いにくいのかも。
「……梅森くん、行ってきなよ。
私とじゃ楽しくなかったでしょ?」
『私は部屋に戻るね』って言って、『行こうよー!』って言ってくる茉美を無視して部屋に戻った。
茉美と一緒に行けば、梅森くんも楽しいだろうし
茉美も梅森くんと一緒は嬉しいだろうし。
……このまま、いつもの日常に戻ればきっと…余計なこと考えずに済む。
早く終わって帰りたい。
それでバイト三昧で…今日のことは忘れてしまおう。
私はもう、“しほみん”じゃないんだから。