イケメンクラスメイトの推し愛が重い
*13.逃げてばかりの自分
「みなさん、
ゴールデンウィーク明けてすぐですが、
春の『北高祭』に向けて、準備に入ります」
ゴールデンウィーク明けの1年生の教室に突然、生徒会の方々がやって来てそう告げられる。
そんなことよくわかってない1年生の私たちは、『オオーー!!』と盛り上がることもなく、おとなしく先輩方の言うことを聞いていた。
「北高では毎年、春と秋に学園祭があります。
その春の『北高祭』の開催は今月末です。
秋と違って規模は小さめなので焦ることはないですが、きちんとクラスで作品を完成させるよう、お願いします」
配られたプリントを見ながら先輩方の話を聞く。
先輩は春と秋に学園祭があると言ったが、規模が違うみたい。
春は一般客は入場できず、在校生以外は北高の卒業生のみが参加できる。
小規模なので、各クラス展示物をなにか作るくらいで、飲食店やアドベンチャーのようなものはない。
だから卒業生も、だいたい在校生の知り合いとかしか来ないみたい。