イケメンクラスメイトの推し愛が重い
*2.大事なボールペン
「起立、礼」
次の日の昼休み。
いつもと同じように、友達もいないぼっちな私は一人、誰とも机をくっつけずに自分の机にお弁当を広げた。
……あ。
お茶忘れた。
校内にある自販機に行こうと、財布を持って教室を出る。
ガラッと扉を開けたら
「おわっ、びっくりした。
あ、椿さんだ」
「梅森くん」
扉の先には梅森くんがいて、危うくぶつかりそうになったけどなんとか踏みとどまれた。
だが。
(ん…?)
結構至近距離に来たせいで、ふわりと梅森くんから甘い香りが。
「椿さん?」
(う゛っ…)
やめて、近寄らないで。
……無理無理無理!!私この匂い大嫌いすぎる!!