イケメンクラスメイトの推し愛が重い









『やっと連絡してきたわね』




夜。


自室で正座し、ドキドキしながら結城ひなに電話をかけたら


開口一番そう言われた。




「……今まで用はなかったので」


『今かけてきたのは用があるって事なんでしょ?
早く用件を言ったら?』


「………あの、
もう一度、ステージの上に立つチャンスって話…なんですけど」


『うん、それが?』


「……やりたいって言っても、今更でしょうか…」




小さい声で呟くと、


結城ひなが『遅い!』ってめっちゃ大きい声で返してきた。




「す…すいません…」


『ま、遅いけど、
今さら言われても何もできないってことはないわ。
ギリギリよ』


「ギリギリ…?」


『あなたに用意できるステージ、
もう少しでなくなるところだったわ』




< 206 / 257 >

この作品をシェア

pagetop