イケメンクラスメイトの推し愛が重い
「志歩ちゃん」
「はい?」
「おれ、
志歩ちゃんが好きだよ」
………へ?
「梅森くんとは、ちょっと違うけど。
憧れで、ずっと眩しい、おれの推し」
「……“しほみ”じゃなくても?」
「どんな姿でも、
好きなのは変わんない」
真っ直ぐに私にそう言った金沢さんは
とても、優しく微笑んだ。
「だから志歩ちゃんの好きなようにやればいいんじゃないかな。
なんの話してたのかはよくわかんないけど、
茉美にはたくさん迷惑かけていいから」
「他人事だと思って」
「他人事だし」
『お前は甘やかされすぎなの』って茉美に言う金沢さんは、茉美のお兄さんよりお兄さんっぽかった。
いや……母親っぽい?