イケメンクラスメイトの推し愛が重い



私に足りなかったもの…


覚悟とか、そういうのだけじゃなくて…



私自身が、楽しもうとしてなかったってことか。




「……ははっ、なんか納得」


「納得しちゃうのね。

…それでさ、
あたしはその時思ったんだ。
『この子を笑わせたい』ってさ」


「……え」


「ステージの上で笑わせる。
それがあたしの夢だった」




……夢って、


そんなことが…?




「……そんなの、
私がMi☆Miをやめるって言った時点で、叶わない夢じゃん」


「うん、そうだった。
だけど、もう一度ステージに立てた。
そして、志歩は笑ってくれた。
あたしの力じゃないのが、ちょっと悔しいけど」




さっき『悔しいけど』って言ったのは、そういうことか…。


ステージの上で、思わず笑顔がこぼれた時



私は、梅森くんのこと考えてたから…。



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