イケメンクラスメイトの推し愛が重い



心配、してくれてるのかな?




「あ、そうだ。
ちょっと聞きたいんだけど…」




そう言いながら何やらカバンを漁る梅森くん。


「あ、あった」と呟いた直後、


カバンから出てきたそれは、梅森くんの手からスルリと抜けて、


カツン、と床に落ちた音がした。




「あ、あれ!?」




音がしたのに、床に落ちてない。



傍にあった台車の下を覗いたら、


ペンのようなものが落ちていた。




「台車の下に落ちたみたい。
動かすね」




よいしょ、と台車を動かしたら、


そこに落ちていたのは、すごく見覚えのあるものだった。




「あ」




Mi☆Miのグッズの、ボールペンだ。


こんなところに落ちていたとは。これはたぶん、羽田さんが落としたやつだろう。



なんだ、見つかっちゃったか…。



このまま置いとくわけにもいかないし、それを拾おうとしたら。




「……触んな!」


「え…」




横から伸びてきた手に、バッとそれを奪われた。




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