イケメンクラスメイトの推し愛が重い



「雑誌には載ってないと思うよ…。
ていうか、やめちゃったんなら追うなんて無理だよ」




梅森くんにキッパリと、そう言ったら。




「……そうだけど…
簡単に諦められたら、こんなことしてねーし。
椿さんって、冷たい人間だな」




「帰るわ」と言って、今日は何も買うことなく、梅森くんはお店を出て行ってしまった。



そんな梅森くんに何も言い返せず仕事に戻って…


最後に言われたことに、内心イラッとした。




私は、梅森くんのためを想って言ったのに。



今の私を見て気付かないなら、この先、一生会うとか無理だから。


希望を持たせない方がいいと思って言ったのに。



なんだ、『冷たい人間』って!!



そんだけ追っかけてる人間が目の前にいるのに気付かないおまえの方が冷たいだろ!!って言いたかった!言えないけど!!



……アイドルだった私を好きでいてくれた人がいたんだって、嬉しかったのに。



気付いてくれなくて悲しいなんて、



今さら、欲張りになったって遅いっつーの…。




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