イケメンクラスメイトの推し愛が重い



「ティッシュ配り、してたんだよ」


「あぁ…ライブの宣伝の…」




そこまで呟いて、ハッと口をおさえた。



しまった…。


なんでそんなこと私が知ってるんだって思われる?




「そう、宣伝のためにティッシュ配りしてたんだ。
椿さんも見たことあったんだ?」


「え?あ、う、うん」




見たっていうか、やってたんだけど…。


そんなこと言えないし、とりあえず誤魔化す。




「それをきっかけにライブを見に行ったんだけど…
なんかもう…夢中になっちゃったんだよね」


「……へぇ…」




うん


梅森くんが変わってる人だってことはよくわかった。



あんなステージに夢中になる人なんて、梅森くんくらいだよ。



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