総長さんは慰めたい。(短)
だけど、赤髪は私の答えを聞いて、最初こそ鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていたけど、すぐに笑った。ま、眩しい……太陽の微笑みたいだ。
「お前、名前は?」
「持田です」
「下は?」
「凛です。持田凛」
「そうか、じゃあモッチー」
「(なんで下の名前を聞いた?)」
ネーミングセンスに小首を傾げている間も、赤髪は何が楽しいのか笑っていた。さっきまで、あんなに不機嫌そうだったのに。
「(なんか、この人……)」
晴れのち曇り……と思っていたけど、違うなって思った。晴れ時々曇り時々嵐だ。この赤髪、表情がコロコロ変わりすぎる。
まるで子供だな――なんて思っていると、赤髪は「ま、そーだよな。俺と居たら楽しいに決まってるよな」と、私の隣で妙な自信を付け始めた。