俺様御曹司はドン底OLを娶り愛でる~契約結婚だと思っていたのは私だけですか?~
それからすぐ、旭さんが私の目を真っ直ぐに見つめながら話し出した。
「莉緒が婚約者だったのは事実だ。親同士が勝手に縁談を勧めていて、俺が帰国してからすぐに両家の顔合わせがあった。俺は知らずにそこに呼ばれて縁談の事実を知った」
「そうだったんですか」
旭さんの知らないところで縁談の話が進んでいた事実を知り、私自身驚いた。
「もちろん俺は莉緒と一緒になる気はなくて、その食事会の最後、莉緒とふたりきりになったときに俺の想いを伝えた。莉緒は不服そうだったけれど、その場で了承してくれた。親にもきちんと自分の想いを伝えて了承を得たし、それで俺は話が済んだと勝手に思い込んでいたんだ」
「……」
「それから少し経った頃、莉緒から何度か着信があったが、俺は無視し続けた。すると、着信もなくなって。だから特に気に留めることもなく過ごしていた。だが、急にあの日空港に莉緒が現れて。正直、驚いた。俺の父親と偶然街で会ったとき、その日俺が帰国するとことを聞いたようだった」
あの日の光景が頭に浮かび少しだけ胸が疼いた。
「莉緒が婚約者だったのは事実だ。親同士が勝手に縁談を勧めていて、俺が帰国してからすぐに両家の顔合わせがあった。俺は知らずにそこに呼ばれて縁談の事実を知った」
「そうだったんですか」
旭さんの知らないところで縁談の話が進んでいた事実を知り、私自身驚いた。
「もちろん俺は莉緒と一緒になる気はなくて、その食事会の最後、莉緒とふたりきりになったときに俺の想いを伝えた。莉緒は不服そうだったけれど、その場で了承してくれた。親にもきちんと自分の想いを伝えて了承を得たし、それで俺は話が済んだと勝手に思い込んでいたんだ」
「……」
「それから少し経った頃、莉緒から何度か着信があったが、俺は無視し続けた。すると、着信もなくなって。だから特に気に留めることもなく過ごしていた。だが、急にあの日空港に莉緒が現れて。正直、驚いた。俺の父親と偶然街で会ったとき、その日俺が帰国するとことを聞いたようだった」
あの日の光景が頭に浮かび少しだけ胸が疼いた。