俺様御曹司はドン底OLを娶り愛でる～契約結婚だと思っていたのは私だけですか？～
「ははっ、酷い言われようだな。まぁ否定はしねぇけど」

旭さん、一応そういう自覚はあるみたいだ。

「本当はこのまま夏香のことを朝まで抱きたいけど今日は我慢する。明日に備えて今日はゆっくり過ごして備えないといけないからな」

「備える？　明日はどこに行くんですか？」

思わず振り向いて旭さんの顔を見上げた。

「教えねぇよ。明日になってからのお楽しみだ」

教えてくれる気はないみたいだが、それもそれでワクワクして楽しいかも。旭さんが連れて行ってくれる場所だからきっと素敵な場所なんだろうな。

というか、ふたりで一緒に過ごせるならどこでも幸せだ。

「明日以降は夏香が行きたい場所、食べたいもの全部叶えてやるから明日だけは俺にくれ」

「分かりました。楽しみにしてますね」

「ひとまずホテル周辺の観光に行くか」

「はい！」

旭さんが私の手を取ってゆっくりと歩き出した。
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