俺様御曹司はドン底OLを娶り愛でる~契約結婚だと思っていたのは私だけですか?~
ドキドキの同居生活
【ドキドキの同居生活】

「おはようございます」

「おはよう。ご飯、すげーうまそう」

キッチンで味噌汁を温め直していると、旭さんが起きてきてキッチンカウンターからこちらを覗いてきた。

「もうじきできるので、もう少しだけ待ってもらえますか?」

「いい加減その堅苦しい感じやめろよ」

「でも……」

「でもじゃない。俺ら夫婦だろ?」

旭さんがカウンター側からキッチン側へと回ってきた後ろから私を抱きしめる。

「ち、ちょっと旭さん!」

「新婚なんだからこれくらいのスキンシップ普通だ」

耳元で彼に囁かれれば、動揺から頬が紅潮していく。

「夏香、耳真っ赤だな。興奮してるのか? あ、抱きしめるだけじゃ物足りなかったってことだな?」

「ち、違います!」

ムキになりながら否定して旭さんから離れた。

「夏香っていじめがいがあるよな」

「あくまでも、私たちは契約結婚なんですからね」

「はいはい。じゃあ今日はこのくらいで勘弁してやるよ」

悪い笑みを浮かべた旭さんがダイニングテーブルの方へと向かって行った。
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