RED&BLACK
「やっと起きた。お前、森の中で寝るなよ。熊とか狼とか出るんだぞ!?」

アンバーの瞳にボサボサとした黒髪の男性が呆れたように言うと、隣にいた腰ほどある銀髪に紫の目をした女性が「まあまあ」と彼を宥める。

「お嬢ちゃんに傷は一つもないし、よかったじゃない。森の中で寝ることは褒められないけど」

他の五人も「森の中でよく寝てたなぁ」と言ったり、「どこか痛いところはないか?」とシェラに訊ねる。誰もにも心配されたことのないシェラは、少し不思議な気持ちになっていった。

「とりあえず、自己紹介をしない?私はジベット・ヘル。この家の料理を担当してるの。よろしくね」

ミルクティーブラウンの髪を一つに束ねたピンク色の目をした女性が微笑む。シェラが頭を下げると、次々にみんな自己紹介を始めた。

「俺はローラン・ウィリアムズ。猟師さ」

「僕はバッシュ・シュガーだよ。掃除と畑仕事担当。よろしくね〜」

「俺はエレン・マッケンジー。猟師だ」

「僕はマイケル・ジョーダン。畑仕事と洗濯担当。よろしく!」

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