一夜の過ちは一生の過ちだった 【完】
「……茉莉香は、そういう事にいつも気が付いて、保健室に連れて行ってくれて…。
同級生から名前や見た目でかわかわれたら、守ろうとして…。
そうやって一緒にいたら……好きに、なっちゃったんです。
茉莉香が男の人と……彼氏と、どうなっていくかなんて、わかっていたんです。
その時に自分はちゃんと、笑わなきゃって……。
だけど、もう……しんどくなっちゃいました。
何を頑張っているのかも、よくわからない。
結局、何もうまくなんていってない気がする…。
せっかく海まで来たのに、ひどい顔ですいませんでした。
やっぱり自分には被写体なんて…断るべきだったんです………」
ひとしきり話すと、涙が零れた。
両手で顔を覆ってはいるものの、きっと震えた声でクロエさんには伝わってしまっている。
クロエさんの前で涙を流すのは、もう3回目だ。
ずっと誰にも言わないでいた自分の秘密を、どうしてクロエさんには話してしまったんだろう。
謝ったり、こんな話をしたり。
自分がしている事は……もうめちゃくちゃだ。
クロエさんは重ねていた手を、そっと離した。
同級生から名前や見た目でかわかわれたら、守ろうとして…。
そうやって一緒にいたら……好きに、なっちゃったんです。
茉莉香が男の人と……彼氏と、どうなっていくかなんて、わかっていたんです。
その時に自分はちゃんと、笑わなきゃって……。
だけど、もう……しんどくなっちゃいました。
何を頑張っているのかも、よくわからない。
結局、何もうまくなんていってない気がする…。
せっかく海まで来たのに、ひどい顔ですいませんでした。
やっぱり自分には被写体なんて…断るべきだったんです………」
ひとしきり話すと、涙が零れた。
両手で顔を覆ってはいるものの、きっと震えた声でクロエさんには伝わってしまっている。
クロエさんの前で涙を流すのは、もう3回目だ。
ずっと誰にも言わないでいた自分の秘密を、どうしてクロエさんには話してしまったんだろう。
謝ったり、こんな話をしたり。
自分がしている事は……もうめちゃくちゃだ。
クロエさんは重ねていた手を、そっと離した。