一夜の過ちは一生の過ちだった 【完】
七秒間のルール
「こんなに買ってきてくれたのー?
ありがとうクロエ!いい子ー!」
今日も10cmヒールに赤い靴底でやってきた瑤子さんは、お土産の和菓子とパンを見て、少女の様に可愛くはしゃいだ。
やっぱり瑤子さんはエネルギッシュでチャーミングだ。
ちぃちゃんは海に行っている間、瑤子さん預かってもらっていた。
少し離れていただけなのに、ちぃちゃんはすごい勢いでクロエさんに飛び付いた。
「はい、私からもお取り寄せで買った美味しいワインのお裾分け。
アオイちゃんと二人で飲んでね」
「ありがとう、瑤子さん」
「酔っ払ってもアオイちゃんに変な事しちゃ駄目よ、クロエ。
いくら同じ屋根の下だからって」
何も言い返さず、クロエさんはお茶の準備をしにキッチンへと向かった。
否定なり何なりして欲しいけれど、クロエさんらしい。
瑤子さんはソファーへ座ると満面の笑みを浮かべた。
「アオイちゃんも、ありがとう」
「え?ありがとう?」
和菓子もパンも買ったのはクロエさんで、お礼を言われるような事は何もしていない。
「クロエが変わったから」
「……変わった?」
「クロエの顔がちょっと、ゆるんだなぁと思って。
わかりづらいだろうけど」
「でも、別に自分は何もしていないですよ」
「ううん、きっとアオイちゃんの影響だと思う。
あの子、本当は海って苦手なのよね」
「え?海が、苦手……?」
海で撮影をしようと言い出したのは、クロエさんだったのに。
ありがとうクロエ!いい子ー!」
今日も10cmヒールに赤い靴底でやってきた瑤子さんは、お土産の和菓子とパンを見て、少女の様に可愛くはしゃいだ。
やっぱり瑤子さんはエネルギッシュでチャーミングだ。
ちぃちゃんは海に行っている間、瑤子さん預かってもらっていた。
少し離れていただけなのに、ちぃちゃんはすごい勢いでクロエさんに飛び付いた。
「はい、私からもお取り寄せで買った美味しいワインのお裾分け。
アオイちゃんと二人で飲んでね」
「ありがとう、瑤子さん」
「酔っ払ってもアオイちゃんに変な事しちゃ駄目よ、クロエ。
いくら同じ屋根の下だからって」
何も言い返さず、クロエさんはお茶の準備をしにキッチンへと向かった。
否定なり何なりして欲しいけれど、クロエさんらしい。
瑤子さんはソファーへ座ると満面の笑みを浮かべた。
「アオイちゃんも、ありがとう」
「え?ありがとう?」
和菓子もパンも買ったのはクロエさんで、お礼を言われるような事は何もしていない。
「クロエが変わったから」
「……変わった?」
「クロエの顔がちょっと、ゆるんだなぁと思って。
わかりづらいだろうけど」
「でも、別に自分は何もしていないですよ」
「ううん、きっとアオイちゃんの影響だと思う。
あの子、本当は海って苦手なのよね」
「え?海が、苦手……?」
海で撮影をしようと言い出したのは、クロエさんだったのに。