if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~
洋服を一緒に選らんで欲しいって言われて、都内のブランド街に一緒に行く事になった。車は彼女の愛車で行くようだ。とっても僕の給与では買えない高級車に乗って、おかかえ運転手とアドバイザーに徹しようと思った。
綾子さんは大月の恋人だと聞いている。きっと彼女も苦しんでいるのでは?
僕は 何気に大月の話を彼女に振ってみた。
『綾子さんは 彼氏なんていないんですか?』
「えっ?私ですか?いませんよ。お父様が選んだ方が一番ですものッ!」
『大月は綾子さんの恋人でしょ?』
僕の言葉にさほど表情を変える事なく、綾子さんは言った。
「・・そうですね。昨日までは」
『はい?昨日?』
「それに大月先生は私にとって兄のような存在ですもの。
結婚するなら 片瀬先生のような方がイイデス・・」
彼女はそう言って 僕に頬を染めてみせた
”あれ・・・何だか話しが違う?・・・確かに彼女だって・・”
何だかとってもマズイ状況だった。まるで相手に告白させるカタチに
なってしまった。そんな参ったなぁ
そして綾子さんは僕に笑顔を向けると、平然として言い放った。
「片瀬先生は今、どなたかとお付き合いされているのでしょう?」
『はい?・・・・ああ・・ええ、まぁ・・そうですね』
僕はそう聞かれて遠慮がちに事実を応えた。なのに彼女が言った言葉に凍り付いた
「そうですか、ではそのお相手とお別れするまで、ちゃんとお待ちして
いますね。出来るだけ早くにキレイにお別れして下さいね」
『はい?今なんて?』
「私は片瀬先生をお待ちしますって申し上げたんです。わかります?」
僕は彼女の言葉に呆気にとられた。
やはり、コレはどうにかしなくちゃと一層強く思った。