if...運命の恋～エリート循環器医は彼女を手放せない～

それぞれの想い

〔それぞれの想い〕

僕の母さんは、本当に突然にやってくる。今回は何が目的なのか？！
確か前回は、数年前から好きで好きでたまらないっていう韓流スターの来日にあわせてだった。露出の少ないその韓流スターに恋して、親父は放置して来たって笑いながら言ってた。


「はい、お土産ッ！これは博多めんたい、俊ちゃん好きでしょ？」
『うん、ありがとう。・・で母さん、今回はどれくらいいるつもり？』
「えッ？今回はね、うん？、、あれ？　なんなの？」

母さんは目を細めて、ニヤニヤする。とても悪そうなその顔を自覚してる？

『何？その顔？ だから、何の用事なの？宿泊予定はどれぐらい？』
「フフッ、、何だか匂うわねぇ～　俊ちゃん、母の勘だけど
　もしかして彼女出来たでしょ？！」
『えっ？あ・・あははッまさか、出来てないよ。出来るわけないだろ』
「ふ～～～ん、そうなの？　それにしちゃ、私の宿泊予定まで聞くから邪魔なんだと」
『ち・違うよ～　その、ほら此処に引っ越して、まだ片付いてないし、母さんに窮屈な思いをさせちゃうだろ？　だからだよ～』
「まぁ～～ッ！　俊ちゃん、いつまでもお母さん想いよね？！
お母さん、嬉しいわッ！！　さぁ、そうと決まれば一緒に出かけましょ！」

『ええ～ッ母さん、何処に？って何も決まってないだろ』
「そりゃ、ほらッ今夜の晩ご飯よッ！久しぶりにお母さんが俊ちゃんの好きな
すき焼き作ってあげる！！　ねぇ、買い物行きましょ！」

『はぁ～～母さん今、何時？』
「えっ？うん、もう5時を過ぎたわ。昼間っから寝てるなんて、もう夕方よ！」


オイオイ、息子が当直してるって事、わかっていないのか？
本当にうちの母さんときたら、マイペースなんだから。

「ほらッ！早く着替えて！」