if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~
テーブルをはさんで、僕と薫が隣に座って母さんが僕たちの対面にいる。さっきから一人だけでお酒を飲んでる母さんが、何度も薫を誘ってる。
「う~ん、薫ちゃんも飲めば良いのに」
「あはッ、お母様、私、実は少しだけ飲めるんですけど、とってもお酒に弱くて。だからやめておくんです」
薫が酒を勧める母さんにそう言うと、僕は彼女の耳元で小さく言った。
『イイんじゃない?酔ってしまっても、母さんがいるから泊っても大丈夫だし、、ね? なんなら、僕のベットにする?』
「俊!あなたねぇ~!」
僕の言った事に、真っ赤になりながら睨む薫に、酔っぱらった母さんが言う
「いいわ~ッ!ふたりの雰囲気ッ!きゃははッ俊ちゃん、薫ちゃんにおこられてるし~~!」
かなり酔ってる。それでも、母さんがしみじみと言うんだ
「俊ちゃんのお嫁ちゃんが薫ちゃんみたいな子で良かったわ。帰ったらお父さんに言わなくちゃ・・お父さん、びっくりするわねぇ」
『か、母さん、あのねぇ、まだ・・』
「あら、お父さんに薫ちゃんの事言ったらダメ? だってお父さんだってきっと喜ぶわ!それに結婚するでしょ?・・ね?」
母さんが僕と薫の顔を交互にみて そんな風に聞いてくる。
『・・・うん、そうなったら嬉しいけど・・』