if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~
『えっ?僕と同じ?』
驚いた。 僕と同じじゃないか
『そうか、だから君だけ雰囲気が違う、納得だよ』
彼女の雰囲気なのか、初対面なのに黙ってても違和感もないっていうか、
裏を考える事無く自然に会話ができるのか? 彼女、何か良いなぁ・・って
自分の中でそう感じた瞬間だった。
そう思っていた時、彼女のスマホのバイブがバックの中で響いているのに気付く
常にスマホの振動を気にしてる僕にとっては、当たり前の事だった。
『ねぇ・・スマホ鳴ってる』
「えッ?私?」
彼女はそう答えると、自分のバックからスマホを出して確認している。
「・・・・・!!」
メイルだろうか、彼女の表情が強張り、何かあったようだ
『・・ん?どうかした?』
「えッ?ええ・・」
明らかに彼女の表情が さっきとは違う
『何だか 心配事かな? 大丈夫?』
「あの、私、もう行かなきゃ。急用が出来てしまって」
『そうなんだ・・うん・・そっか』
焦った顔でそう言った彼女にとっても残念な気持ちになる
「せっかく楽しいお話出来てたのに、ごめんなさい。それじゃ・・」
『あっ・・うん、それじゃ・・』
何だか このまま彼女に二度と会えなくなるのが惜しい気がした。こんな気持ち 僕としては、とっても珍しい事なんだ。それでも僕のそんな気持ちとは関係ナシに、彼女はさっさと会場を出て行った。
『このままで良いのか?』
そんな独り言を 彼女の消えていったドアに向かって独り言ちる