if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~

「いいですよね?」
「・・ええ、時間が出来たらですけど」
「やったぁ」


運転席から坂本先生のそんな声が聞こえた。私は困惑していた。優人も一緒にと言うその言葉に・・
マンションの前に車を停めてくれて、私が降りると優人を渡してくれた。


「今日は、助かりました。どうもありがとうございました」
「どう致しまして、薫先生、約束しましたからね?!」
「・・・」
「それじゃ、次週病院でお待ちしています」


そう言って笑顔を向けてから運転席に戻り、私に手を振ってから走り去る車を見送った。
優人を妊娠してから ゆっくり誰かと楽しみながら食事したりした事がなかった
もう、それは 当分私の中では無理だろうって決めつけていた
一人では行動する事ができないし、私には優人がいる
でも、優人がいれば そんな事はどうでも良かった。

だけど、優人も一緒にって誘われるなんて思いもしなかった事に、
その日はちょっと嬉しかった。



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