if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~
午前の診療時間が終わる頃にいつも予約を入れてくれる坂本先生
だから、朝だって優人と 一緒にご飯を食べて、ゆっくりと受診に来れる
お昼からは 何にも予定がなかったから 久しぶりに優人と一緒に
遊園地に行こうと思っていた。
「それでは、坂本先生、ありがとうございました」
「あっはい、お大事に・・」
私はそんな風にお礼を言って 診察室を出た。
会計を済ませるために、待合室の長椅子に腰掛けて優人をベビーカーに乗せていた時
「薫さん・・ちょっと・・」
坂本先生が 声をかけてきた
「はい、どうしました?」
「薫さん、今日ね、お願いがあるんだけど」
「お願いですか?」
話を聞くと、要は坂本先生のお母様が東京に来ているらしくて、一緒に食事をしたいって事だった。
私は慌ててお断りしたのに、坂本先生は殆ど強引にベビーカーに乗ってる優人をさらって行ってしまう。
”ああ・・どうしよう。困るわ”