if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~
後日、大学病院に電話を入れてみると 確かに情報が錯綜していて訳がわからないとにかく来て欲しいと言われ、車を飛ばして行った。
大学病院の医局ってところは 学長をトップに主任教授、助教授、講師、助手、
大学院生に研修医と序列が決まっている。
僕は研修医から大学に残って研究を続けながら、専任講師をしていたが当時の上司だった助教授に 睨まれ大学を離れて大学の息のかかる都内の関連病院の勤務医になった。
もともと 大学病院では誰が上に立つかなんて事で面倒くさかったから丁度良かったんだけど今更 僕に何の用だっていうんだ?
暫くぶりの医局のドアを開けて、ソファがドーンと並べられているはずの
ところ目の前に凄い数の医局員たちが集まっていた。
僕がドアを開けると 皆が僕に振り返る
「片瀬先輩ッ!」
「おい片瀬先生が来たぞッ!」
『なん・・なんだ?』
僕の顔を見て そしてザワついたその場、いったい・・何なんだ?!
目の前に医学部の時代からのライバルだった大月直也が出て来た。大月は、今この循環器内科の准教授になったばかりだ。こいつは良く頑張ってるよなぁ。
「片瀬、待ってたよ。僕に付いて来てくれ」
『大月、いったいどうしたんだ?』
「とにかく急いで!主任教授がお前を待ってるんだ」
何だか訳がわからないまま、 僕は言われるがままに大月の後をついて
教授の部屋に行った