if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~
父に会うのはどれぐらいぶりだろうか?
父の寝室のドアをノックしてから声をかける
「薫です、失礼します」
ドアを静かに開けて寝室に入るが、父の返事はない。父の眠るベットに近づき、
顔を見て足が止まった。
父の顔色は蒼白く、頬がこけている。前に見たときより明らかに白くなった髪
明らかに病人の顔貌なのだ。
ショックで足が運べない、声も出せない。
物音に気づいて父親が目を開けた。立ち尽くす私を 静かに見てくる父は
かすれた声で名前を呼んで来た。
「薫、悪いな・・心配かけて」
「・・・パパ」