if...運命の恋~エリート循環器医は彼女を手放せない~
弱った身体を起こそうとして
そんなわずかな事もままならない今の父は小さく息を吐いた。
「どうしてもというのなら、客員という形でもいい。
私がいない状況だから、それでも私には責任がある。助けてくれ・・」
こんな状態で私にそう言って来た父の目的は
後で知ることになるが、この時は、父の言葉の意味もわからず
”考えさせて”とだけ言っていた。
薫はいろいろな事が起きすぎて、眠ろうにも眠れない
実家の幼い頃から使用していた部屋で、瞳だけ閉じていた。